入門者向けVerilog HDL解説
Verilog HDLの概略を解説します。
各項目については別記事で詳細を述べます。
1. Verilog HDLとは
- Verilog HDL(Hardware Description Language)は、デジタル回路の設計やシミュレーションを行うためのハードウェア記述言語です。
- ハードウェアの振る舞いを記述し、それを回路として合成やシミュレーションすることができます。
- Verilog HDLは、デジタル回路の設計やハードウェアの動作を記述するために広く使用されています。
- 動作や状態を記述すれば最適な回路を自動で生成してくれるため、論理設計を学び始めた方とって取っかかりやすいと思います。
2. モジュールと信号
- Verilog HDLでは、回路のモジュール(ユニット)とモジュール内の信号を定義します。
- モジュールは、回路の構成要素を表し、他のモジュールと接続されることがあります。
- 信号は、データを表すビットまたはビットの集まりであり、入力や出力として使用されます。
- モジュール内では、信号のデータ型、ビット幅、方向(入力または出力)などを指定します。
- プログラミング言語に触れたことがある人は、モジュールはクラス、信号は変数と置き換えるとイメージしやすいです。
3. 回路の記述
- Verilog HDLでは、組み合わせ回路と順序回路の両方を記述することができます。
- 組み合わせ回路は、入力信号から直接出力信号を生成する回路であり、組み合わせ論理回路(AND、OR、NOTなど)で表現されます。
- 順序回路は、過去の状態やクロックの立ち上がりなどのトリガーに基づいて出力信号を生成する回路であり、フリップフロップやカウンタなどが含まれます。過去の状態から出力を決定できるため、多くの論理回路に使用されています。
4. モジュール間の接続
- 複数のモジュールを組み合わせて大規模な回路を作成するために、モジュール間の接続が必要です。
- モジュール間の接続は、ワイヤ(wire)やレジスタ(reg)などの信号を介して行われます。
- 信号は、モジュールのポート(入力または出力)を介して他のモジュールに接続されます。